どうしても勝ち切れない。五輪初戦で当たる米国に対し、日本が1次リーグに続いてまたもフルセットで競り負けた。

　第1セットは相手のまずいプレーに助けられて先取。しかし、第2セットは逆に日本のミスが目立ち、栗原や高橋にいいボールが行かなかった。このセット途中から、動きの悪かったセンター杉山に代えて多治見を投入。このベテランが切れのいい速攻を見せて第3セットを奪い、一度は盛り返した。

　だが、第4セット以降は要所で単純なレシーブミス、スパイクミスを繰り返し、傾きかけた流れを手放す。柳本監督は「ミスでの1ポイントの差が、このレベルでは勝敗を分けてしまう」と嘆いた。

　1次リーグは控え組を中心に起用していたとはいえ、今大会の連敗は9に伸びてしまった。多治見は「負けが続くということは、何かが足りないということ」と言う。早く立て直さないと、五輪でも勝ち運から見放されてしまうかもしれない。（了）

　痛恨のドローで楽天は４位転落。今季２番目に長かった４時間４８分の激闘で全野手を使い果たしたが、勝てなかった。野村監督は「はあー。疲れる」と大きなため息をついた。

　「労多くして益なし。普通は労多くして益は少なくあるんだけどね。全くなしや。相も変わらずタイムリー欠乏症。うちの十八番が出たよ」

　得点は４回２死満塁から連続押し出し四球の２点のみ。９回１死満塁を逃し、延長１１回１死一塁は横川の三振と二盗失敗でゲッツー。延長１２回の守備では遊ゴロを渡辺直が一塁悪送球。打者走者のカブレラが二塁進塁のそぶりを見せたことから、一塁・フェルナンデスがタッチしたが、佐藤一塁塁審は「進塁の意思はなかった」とアウトにせず。７３歳指揮官はベンチを飛び出し猛抗議も判定は覆らなかった。２５イニング連続タイムリーなしのうっ憤もたまった指揮官は「誰が見たって明らか。蹴っ飛ばして退場しようかと思った」と不満顔で振り返った。

　この試合が歴代単独３位となる監督通算２９９５試合目。南海を皮切りに通算２３年目を迎えた今季７９試合目で南海時代に仕えた“親分”鶴岡一人監督を抜いた。「くすぐったい。申し訳ない。あの世で怒鳴っている気がする。“大きな顔すな”ってな」と笑ったが、できることなら白星で飾りたかった。今季初の引き分けで４位転落。借金生活突入こそ逃れたが、指揮官は黒星と変わらぬ疲労を感じていた。

　西武の中村剛也内野手（２４）が８日、都内在住の２６歳の女性との結婚を発表した。この日午前に婚姻届を提出したが、「一般の人ですから」と本人の強い希望で名前などは公表しなかった。８日を選んだ理由は「ちょうど１年前に出会った日なので」。すでに４月から都内で同居しているが、挙式などは未定だという。中村は「料理は上手。一番？ハンバーグですね」と手料理を“おかわり”しているという。この日は新妻が観戦する前で４打数無安打３三振。“祝砲”とはならなかったが「これからもとにかく頑張るだけ」と話した。

＜ドジャース３－０ブレーブス＞◇７日（日本時間８日）◇ドジャースタジアム

ドジャース黒田博樹投手（３３）が７回まで完全試合の快投を演じ、５勝目でド軍を首位に押し上げた。初回先頭から打者２１人と対戦して１人の走者も出さず、８回先頭のテシェイラに右翼線を破られて大記録を逃したが、許した走者はこの二塁打の１人だけ。わずか９１球で打者２８人を１安打無四球に封じ、６月６日のカブス戦に続く２度目の完封劇だった。

５回を終えて意識したという黒田は「こういうチャンスはあまりない。後から（悔しさが）こみ上げてくるのでは」と苦笑いも「完全試合もすごいけど、１安打もすごいと思います。勝てないときもあったから」と何よりも白星を喜んだ。今季成績は５勝６敗、防御率３・３９。ド軍は勝率５割復帰に１勝と迫り、西地区でこの日試合のなかったダイヤモンドバックスと同率首位に並んだ。

　日本バレーボール協会は８日、北京五輪に出場する女子日本代表１２人を発表した。２大会連続の五輪切符をつかんだ５月の世界最終予選兼アジア予選から入れ替えはなく、同じ顔ぶれで臨むことになった。代表選手は以下の通り。

　大村加奈子、佐野優子、狩野美雪（久光製薬）栗原恵、多治見麻子（パイオニア）竹下佳江、河合由貴（ＪＴ）高橋みゆき、杉山祥子（ＮＥＣ）荒木絵里香、木村沙織（東レ）桜井由香（デンソー）